
恵泉女学園について
About
理事長挨拶

学校法人恵泉女学園 理事長
樋野 興夫
Okio Hino
Chairperson, Board of Trustees
Chairperson, Board of Trustees
2021年7月1日、新渡戸稲造(1862-1933)から学んだ河井道(1877-1953)が、初代学園長である学校法人恵泉女学園の9代目理事長を拝命することになりました。河井道は自著『わたしのランターン』の終わりに「ここまで、わたしは、私のランターンをかかげてきた。時がくると、それは別の手へとひき継がれて、さらに先へと運ばれていくであろう。私たちの魂の「太陽」が、この世界の面から、うれいと闇の跡をひとひらも残さず追いはらうまで、このランターンが、芯を切りととのえられ、燃え続けていくように、わたしはそれのみを願っている」と記述している。人間は、自分では「希望のない状況」であると思ったとしても、「人生の方からは期待されている存在」であると実感する深い学びの時が与えられています。現代は、「表面的なhappy」vs「内から湧き出るjoy」の違いの考察の時ではないでしょうか!?
女子教育に 大いなる理解を示した新渡戸稲造(東京女子大学 初代学長)が、河井道(恵泉女学園 創立者)、津田梅子(1864―1929; 女子英學塾 創立者)、安井てつ(1870-1945; 東京女子大学 第2代学長)を援護した三人に共通するのは「洗練された自尊心」の人格像であると考えます。まさに、『種を蒔く人になりなさい』の実践であります。
「Union is Power」
(協調・協力こそが力なり)
- 世界の動向を見極めつつ歴史を通して今を見ていく。
- 「理念を持って現実に向かい、現実の中に理念」を問う人材の育成。
- 複眼の思考を持ち、視野狭窄にならず、教養を深め、時代を読む「具眼の士」の種蒔き。
- 世の流行り廃りに一喜一憂せず、あくせくしない態度。
- 軽やかに、そしてものを楽しむ。自らの強みを基盤とする。
- 学には限りないことをよく知っていて、新しいことにも、自分の知らないことにも謙虚で、常に前に向かって努力する。
- 段階ごとに辛抱強く、丁寧に仕上げていく。最後に立派に完成する。
- 事に当たっては、考え抜いて日本の持つパワーを充分に発揮して大きな仕事をする。
- 自分のオリジナルで流行を作れ!
- 昔の命題は、今日の命題であり、将来のそれでもある。
「優雅な感情を養うは、他人の苦痛に対する思いやりを生む。しかして他人の感情を尊敬することから生ずる謙遜・慇懃の心は礼の根本をなす」(新渡戸稲造)が、この度の恵泉女学園の9代目理事長拝命で、鮮明に蘇って来ました。